前原一誠

佐世八十郎(前原一誠)は長州藩士・佐世彦七(大組47石)の長男として生まれる。同じ武士として、高杉が心を許せる数少ない友人の一人であった。功山寺の七卿御用掛、その後は高杉らと功山寺決起、藩権力を奪取し、また小倉戦争では参謀心得として参戦、高杉が病気で第一線を退いた後には高杉の替わりとして参謀を務める。エピソードとして、生涯「困った」を言わない高杉と言われているが、無断で軍艦を購入して帰藩した際に、藩上層部から「何様のつもりだ!」と大変風当たりが強くさすがの高杉も参った。その時に、佐世に泣きの長文の手紙を送っている。「早く戻ってきて、相談に乗ってほしい」という内容である。

前の記事

入江九一