横井小楠

肥後藩士。保守的な肥後藩の中で開明派であった横井小楠は、地元では受け入れてもらえず、福井の松平春嶽に招聘されて、福井の改革や幕政改革などに大きな功績を遺した。吉田松陰の紹介もあり、高杉晋作は東北遊学の際に、福井に小楠を訪ねている。その時の印象を「横井、なかなかの英物、一ありて二なしの士と存じ奉り候」。翌年に明倫館勤務を兼ねて、世子定広の小姓役という出世を果たした高杉は、横井小楠を学頭兼兵制相談役として、長州藩に招聘したいという意見を述べている。しかし、それは実現することはなかった。

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