丸尾本店

晋作も飲んだ銘酒

日本酒銘柄【悦凱陣】を醸す丸尾本店は金毘羅宮参道の趣のある街並みが続く一角に位置し、古くは勤王の志士たちが出入りした由緒ある蔵元。

琴平に滞在中の晋作とおうのは燕石の同志の家を転々としていた。
その一つが、燕石の幼馴染の勤王家で酒造家の長谷川佐太郎の家「新吉田屋」である。
佐太郎は離れの茶室を晋作とおうのに提供。晋作はその茶室を「梧陽堂」と名付け、近隣の志士たちと吉田屋の酒を飲みながら密談していた。
また、佐太郎が予期せぬ時に捕吏が踏み込んできた際、晋作とおうのは酒樽の中に身を潜め難を逃れたと言われている。

現在も建物の何割かは当時のままであり、茶室跡には「梧陽堂密談室跡」と期した木製碑が建てられていた。屋号は「丸尾本店」に変わったが、佐太郎の右腕的人物の子孫が酒造業を引き継いでいる。

(記述:長田祐子)

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